シェフの道ー第73話ー 激突、オンメニュー争奪戦!と同性愛

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激突、オンメニュー争奪戦!と同性愛

<< contents みんなぁ〜!元気にお花見してるかぁ〜!「夏、夏、夏でも夜は冬!」ってもう誰かこの訳の分からん気候を何とかしてくれぇ〜!体が付いていかんのだぁ〜!桜ちゃんも開いたり閉じたりたいへんな事になっていると思うのだ。でもニューヨークはとにかく日射しが強いのだ。テレビを見ていたら危険なのでサンスクリーンを使う場合はSPF15以上のクリームを使用との事。でも女性はいいけど男は大変なのだ。何せ買いに行くのも恥ずかしいのだ。手に取って成分表を見る前に、まわりをキョロキョロって何だか万引き行為みたいで気分が悪くなる。こういう時は女の子に頼むのが一番かもしれないな。でも、アメリカ人はあまり気にしてないみたいだけどね。俺も気が向いたら頼もうかな?!(使う気、全然無いくせに...)さぁ〜今週分も顔をジャブジャブ洗ってと、地肌ペタペタ、パッティング、決め手はにょろにょろドバァ〜とクリーム塗ってる気分で行ってみるのだ!それではどうぞなのだ!(きゅうりもめん玉に貼ってみようかな?きゅうり!きゅうり!)

さてとひろグリスペ第13弾は「欲張り柚子照焼き(チキン、ツナ、きのこ類)ベイビーブロッコリー添え」だったのだ。今回も一皿も出なかったのだ。味はみんなの御墨付きだったのに、どうしてなのか?!おぉ〜とそれよりも、何と突然チーフからの連絡で来月(5月)いっぱいかけて6月からの新アペタイザーを我がグリルチームの見習い3人による企画が発令された。題して「オンメニュー争奪戦!」さぁ〜この3人の誰がメニューに載るアペタイザーを作る事が出来るか乞う御期待!もちろん俺も鼻息が荒いぞぉ〜!うおぉ〜!

ほんでもって今回のテーマは「同性愛」なのだ。突然のこのお題で「えぇ〜」って思っている人もいるかと思うがとりあえず読んでみてくれ!ちょっと長いが最後までおつき合いして欲しいのだ。

ニューヨークにはたくさん同性愛(ゲイ)の人達が住んでいる事は今さら言わなくても1度は聞いた事があるだろう。俺も昔はファッション業界にいたのでニューヨークに来た時には、さほどびっくりはしなかった。ただ、やはりルックスが男なのに喋り方が女性的なのはいまだに慣れないのが正直だ。あとは別にストレートの人達と生き方は変わらないと思う。しかし、世の中にはかなりゲイの人達に差別的考えを持っている人がいるらしい。だけど、俺が別にゲイの人達の肩を持つ訳ではないが、「彼、彼女等は好きでそう生まれて来たのでは無い」と言う事を分ってあげて欲しいと思う。もし俺等が生まれて来る時に「あなたはこれから生まれるにあたって男性、女性、男性ゲイ、女性ゲイのどれを希望しますか?」と選べるのなら状況は違うが、こればっかりは神のみぞ知るって感じではないだろうか?この世に性を勝手につけられて、受け付けられないから差別を受けて一生を過ごすなんて考えただけでもおかしいと思う。すべての人は「人間」と言うカテゴリーに俗している訳だから中身がどうあれ仲間なはずである。それを全く違う世界の人達だと、とらえるは何だか俺は納得いかないなぁ〜!じゃぁ〜誰が男と女が愛するって決めたのか?それに、もし生まれた時から男性同士、女性同士が愛するのが当然で年2回の繁殖時期だけ男と女が性交するシステムだったらどうだろうか?その際その性交した2人が子供の相続権の話し合いを行って今回は俺の子供とか次は君の子供とか。そんな世界に生まれて来ていたら立場は全く違うはずである。(ちょっと大げさかな?)

俺はこの話をある女性の友人に話した。彼女はとても興味深い話を俺にしてくれた。「なぜ、世の中にはモラルがあると思う?遠い昔、本当はゲイ的感覚の人が多かったんじゃないのかな?だってね、幼年期から思春期にかけて大抵の人は同性に憧れて育って来てると思わない?例えば部活の先輩とかに。きっと、その遠い昔の指導者がこれじゃ人間の子孫繁栄に支障すると怖がりモラルと言う決まりごとでこの意識を封じているのかもしれないね。じゃなかったらモラルなんていらなかったんじゃないかな。人間が共存していくためにはルールは必要だと思うけど、モラルはどうして作られたんだろう?」と話してくれた。俺もこの話を聞いて「うんうん」とうなずいてしまった。みんなはどう思うのだろうか?

俺は基本的に人間が好きだ。その人が俺の事が好きなら俺も好きだろう。その人が俺の事を嫌いなら俺も嫌いだろう。でも俺にも出来る範囲と出来ない範囲がある事は分っている。そしてもしある男性が俺に「俺はひろが好きです」って言われたら俺は「ありがとう」と言うべきであろう。でもそれから先は出来ない範囲であるから「ごめん、でもその気持ちには感謝するよ」って言ってあげたい。相手だってゲイじゃない俺にそれは相当な覚悟で告白してくれた訳だからその勇気には俺は拍手を送りたい。人間が人間を愛する気持ちはどの性の人でも変わらない。その素晴らしい気持ちを生まれた時からの決められていた思考で簡単にかたずけていいのだろうか?人から愛される幸せ、それが異性からでも同性からでも俺は同じだと思う。どちらに生まれて来ても愛されない人よりはかなり、ましな人間ではないだろうか?「気持ち悪い」の一言でかたずけるのでは無く、もっと寛大な気持ちや、この若い俺達の手で少しずつみんなが快適に共存できる事を願ってやまない。そして俺は男である前に「人間」でありたいと心から思っている。

『ゲイの人達へ:もうカミングアウトをしてどうどうと生きている人はそのまま人生を楽しんでください。しかし、自分がゲイだと気が付いた人で隠さなければ生活できない状況に追い込まれている人はおびえずに自分に与えられた性に誇りを持って欲しい。今さら変えられない事に悩んでも時間ばかり経ってしまうと思うよ。それと男性と付合っている事を女性に置き換えて話す事は嘘では無いから、その事で嘘をついてると罪悪感にならないで欲しい。あなたが悪いのでは無く、この世の中があなたにそうさせているのだからね。あなたは男性を好きになったのではなくて、その人間を好きになっただけでしょ。それがただ男だった。あなたの事を分ってくれる人はこの地球上にたくさんいるはずだから...苦しまないでくれ』

それでは長い話に最後までお付合いしてくれて感謝なのだ。これはあくまでも俺の考えなのだ。もしこの文章を読んで「ちょっとひろ!それは違うんじゃ無い?!」って思ったゲイの方達はひろ宛のメールにどしどし送ってください。そんじゃまた来週このページで元気に会うのだ。それまでバイバイなのだ!