![]() |
愛しきカスタマーと透けて見える言葉の壁 |
|
<< contents |
おぉ〜い、みんなぁ〜元気かぁ〜!俺は完治したぞぉ〜!もう風邪はたくさんなのだ!しかし、今週のニューヨークはまるで冬のように寒いのだ。へたしたらマフラーもできちゃうかも?!お客さんにはタートルネックのセーターを着ている人がいたぐらい。先週は夏だったのに今週は冬。気温差も15℃前後でたいへんなのだ。そして来週も先週の雨無し記録が嘘のように雨続きである。これもまたザバァ〜と降るなら爽快だが、霧雨でジトジト毎日すごい湿度でロン毛の皆さんの髪はボワッと広がるばかりである。う〜ん困ったものだ。そんなジメジメウジウジ君の天気ちゃんはほっといて、今週分も爽やかに楽しくお送りするのだ。それではどうぞなのだ! 今週のお店の方は外が雨にもかかわらず、超忙しくてたいへんだったのだ。それも、早い時間は全然お客さんが来ず、突然3時間集中攻撃に我が店のシェフチームもたじたじである。そして、その後は静かにフェードアウトしていく。頭の中で5種類のメニューを同時に操作して作っているから「はい!お魚に焼き目を付けて、餃子をひっくり返して、ステーキの焼き加減を見ながら、たたきのソースを作って、他のディッシュの添え物を準備。あげくに金曜日はひろグリスペがあるのでオーダーがあると全部1人で作らなくてならない」と、こんな感じだ。(ハァ〜)そして気になる激突!オンメニュー争奪戦第3弾(ひろグリスペ第16弾)は「グリルドベジタブル&トマトポットの蒸し焼き(豆腐のタルタルソース)」だったのだ。今回は4皿でました。(やったぁ〜!)お皿に季節物の湯がいたベイビーブロッコリーとひと摘みのサラダを載せて準備。まずは湯むきした完熟トマトを中身をくり抜いて器を作る。そこへ、カボチャ、アスパラガス、ヤムイモを軽く、した茹でしてグリルしたものをトマトの中に入れてパン粉を振ってオーブンで蒸し焼きにする。出来たらさっきのお皿の中心の置き、トマトの蓋を立て掛ける。そこへ、赤ピーマンで軽く色を付けた豆腐のタルタルを器からこぼれ落ちるようにかける。(う〜んいい感じ!)最後にディルの香草を飾って出来上がりなのだ。俺は今回はいい感じだったような気がするがどうだったのだろう。偶然、ひろグリスペを頼んでくれたお客さんがグリルの隣の席にいたので、口に入れた瞬間を観察。まずは彼氏が口の中にポンッ!「う〜ん旨い!食べてみろよ」で、今度は彼女がポンッ!口に手をあてながらニコッと笑いながら「美味しいねぇ〜!」と一言。う〜ん嬉しすぎるぅ〜!近くまで行って2人の顔にチュッチュッしたくなたのだ。「ありがとう。我が愛しきカスタマーよ!」来週も行くぞぉ〜おりゃぁ〜! ほんでもって今回のテーマは「透けて見える言葉の壁」なのだ。「何じゃそりゃぁ〜!」と思わずにとりあえず読んでみてくれなのだ! 俺もニューヨークに来て8年が経った。日本にいた頃は「英語なんて一生使わないからいいやぁ〜」なんて思っていたこんな語学音痴な俺でも今では人並みに話せるようになった。初めてニューヨークに来た頃は「これください」の一言も喋れずレジの前に立って無言で商品を出して終わりだった。そして目を合わせると何か話しかけられそうなので、よく目を伏せていたものだ。そして最後に小声でお決まりの「サンキュウ」の一言。あぁ〜辛かったなぁ〜。語学学校に通っていた頃は隣に座ったクラスメートに話し掛けようと思ってもお互い喋れないから無言で笑顔。クラスでもまた、先生に当てられるのが嫌だから目を伏せていた。地下鉄に乗ろうと思い駅の改札を通ったまでは良かったが、待てども待てども電車は来ず。途中に入るアナウンスが聞き取れなくて、ただホームに立っていた。そうすると親切な人が英語で説明をしてくれているのはいいのだがさっぱり分からない。俺は工事中で一時閉鎖のホームで来るはずの無い電車を待っていた。ストリートを歩いていて前を歩いていた人が$5札を落としたのを拾ったまでは良かったが「落ちましたよ」の一言が言えず、足早に歩く彼に追い付く事も出来ず、そのお札を握りしめていた事もあった。マクドナルドで注文する時も食べ物の名前の発音が分からなかったので「ナンバー4、プリーズ」だってさ。アパートを借りる時も「ハウマッチ?」だけしか言えず、ワンベッド?ステゥーディオ?それって何?って感じ。フィー?ディポジット?頭が割れそうだったのだ。訳も無く冷や汗を流したあの日々、本当に情けなかった。本当にみじめな最初の出発だったのだ。 その俺にとっては厚い重い言葉の壁だったあの夏。その壁に耳をあててみても隣の人の話声さえ聞こえないぐらいたいへんだった。それがいつしかその壁がだんだん薄くなってきていた。誰かが言っていた言葉を思い出す。「言葉って、ある日突然喋れるようになる」ってさ。それが来たのは俺が語学学校に通い始めて1年後の事だった。ベラベラとはいかないが頭の中で普段は相手の言った質問を日本語に訳して、自分の言いたい返事を日本語から英語に直して喋っていたのが、英語で質問を読み取り英語でダイレクトに考え喋りだしたのだ。そうなったらもうこっちの思うつぼである。会話にも沈黙は無くなりスーズにコミュニケーションが進行される。 クラスメイトからも、いろんな国の文化や習慣を聞いたり、アメリカでの生活の仕方やトラブルも少しずつ無くなってきたのだ。そう「あの厚い壁」がいつしか「障子紙1枚の薄さ」になっていたのだ。(まだ完全に見えて無い所がいけてないかも?!)まだまだ英語に関しては勉強しなくていけないと常に思ってはいるが、実に全く違う環境や場所で生まれ育った人とも意志の疏通が出来るのは格別の幸せである。 ここでこれから海外に語学留学する人へアドバイスを一言!「語学学校に通っているから喋れるようになるとは限らないのだ。問題は喋れるようになりたいと強く想い、行動にうつす事だ。どこかで偶然に出逢った、その土地の人と友達になり会話をし、分からなかった表現や単語や熟語を語学学校で先生に聞くのが一番早く習得できると思うのだ。でも学校は行き続けなければいけない。それは行く事によって頭を1日1回英語頭にしなくてはならないからなのだ。だから週末明けのたっぷり母国語を喋ってきた翌日の月曜日はみんな凄い英語になっている。怖がらないで、カッコ付けないで、自分の今のありのままの会話の実力を認め精一杯喋ってみる。分からない所にぶつかっても分った振りして前に進めてはいけない。「分からないから教えて!」って言える自分に誇りを持とう!」これがアドバイスなのだ。 それでは今週はこの辺でお終いにするのだ。それでは来週また元気にこのページで会おう!それではバイバイなのだ。 追伸:今週は少し遅れてごめんだったのだ。急に他のメンバーと仕事の日を替えたからなのだ。それと、プレゼントの応募もお待ちしてます! |